山から戻ってきて、今度はジュネーブでJJのコンサートがあるので、その前に、以前から見たかったコルビュジエの湖の家を見学しに行く。週末だけ見学できるので、結構な人が見に来ていた。20年前に、外側だけ見学したけれど、今回は初めて中に入ることもできて、感無量。
元は、コルビュジエが両親のために建てた家。両親は山岳地方出身だから、湖で泳ぐことはなかったそう。(日本語を話せるガイドさん情報)。部屋自体はとても小さいのに開放的で、シンプルな造りが、後のカップマルタンの別荘にも通じるところがある。この建物が建てられた時(1923)は周りの風景に合わないと反対を受けたらしいが、およそ100年経った今は風景に溶け込んでいる。
スイス出身のコルビュジエは長い間フランスで活躍していたのでスイス人とは思われていない。彼は、ヴィシー政権、ナチ、また共産主義の人たちにも協力しているので、人間的には尊敬できない。でも、こうやって両親のために作った家を見ると、至る所に両親への愛というか、彼らが心地よく暮らせるように工夫がされており、特に、庭のテラスには壁が建てられているが、窓からは目の前のレマン湖とアルプスの山を望めることができる。
老後は小さな家に住みたいとジュネーブ行きの電車で思い巡らしました。
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